エコという思想がエクステリアの未来を拓く

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 今年の新築住宅着工が100万戸を割る事は確実となってきた。おそらく来年も、再来年も100万戸を超える実績を挙げることは絶望的である。これは景気低迷もあるが、根本的には住宅産業そのものが構造的に大きな転換期にきており、家余り、少子高齢化、中古住宅が売れないといった原因が指摘されている。 
 エクステリア産業も「米」と言われた門扉、フェンス、栄養価の高い「おかず」と言われたカーポート、バルコニー等により成長してきた。しかし今や「米」は売れず、「おかず」の栄養価は競争で下がり栄養失調状態の様を呈している。住宅着工の減少、同業者、異業種との過当競争で先行きの見通しは非常に暗いものがある。 
 この閉塞感を打開し、明るい未来を切り開く方策、それはエコへの展開であろう。  
 結論を言えば、エコ商品を開発し、付加価値を付けてエコによる環境提案に社会的使命を果たしていく事である。エクステリア産業こそ理想的なエコ産業である。  エクステリアにおけるエコ商品のメリットについて以下の点が考えられる。
①光・水・風・緑といった自然の要素を取り入れた快適、健康なエコを提案できる。
②エコ商品という定義のもとで価格競争をしない。
③エコ商品はトータルデザインの中でCO2をどれだけ削減し、健康に寄与できるかという事を数値で説明できるし、それをするのがプロプランナー。
④季節毎のリニューアルで、その時期にあったエコを演出できる。
⑤家庭菜園や園芸など、趣味と実益を兼ねたエコ環境を作ることができる。
エクステリアは住環境の中心であり、エクステリア産業こそエコの主役である。
(WORK Opinionより)